お空に帰った小さな天使④ ~入院初日に告げられた厳しい現実~

不育症

これは、私が実際に経験した 妊娠・胎児発育不全・不育症・中期中絶 の体験談です。
 当時、「同じような経験をした人はどのように乗り越えたのか」他の方のブログを読むことで、
 少し前を向くことができました。
 宿った命をお空に帰してから3年が経とうとする中「私の経験が誰かの役に立てば…
 という想いで、この体験談を投稿しようと決意しました。
 このサイトを立ち上げた第一の理由でもあります。
 当時、悩んで悩んで、涙が出なくなるくらい泣いて、私達夫婦は中期中絶という結論を出しました。
 中期中絶は、自然死産ではなく、人工死産です。人それぞれ様々な解釈があると思います。
 このような内容でお気分を害される方は、ここから先は読まないようにしてください。





大学病院入院日(19w5days)
午前中は入院手続き等があり、午後からエコー検査で赤ちゃんの様子を診てもらいました。
私の血圧については、入院中に血液検査などをして高血圧の原因や、血圧が高いことで臓器に影響がないかどうかを検査してもらいました。
検査以外は、とにかく安静に、私の血圧が上がると赤ちゃんもしんどいだろうから…ということで、ひたすら横になっていました。


そして、夕方に入院中の主治医の先生から詳しい説明がありました。
その時にもらった面談の記録用紙に書いてある文面を箇条書きにしました。

・児の成長は2週間遅れ
小さい児はストレスに弱く、また発育が徐々に緩慢となってきており、子宮内胎児死亡のリスクがかなり高い
・現時点でもすでに臍帯の血流が悪化傾向にある
・流産期(21週6日まで)で胎児死亡するリスクもある
・仮に、早産期(22週0日以降)になったとしても超早産となったり、児の体重が小さすぎるため救命できない可能性もある
児の予後はかなり厳しい状態といわざるを得ない
22週未満であれば妊娠を中断するということも現時点では選択肢としてあげられる

先生はとても丁寧に、ひとつひとつ言葉を選んで説明してくれたように感じました。
説明を受けながら涙が止まらなくなりました。
入院すればなんとかなる、そんな風に今の今まで思い込んで…
でも、頭の片隅には似たような不安もありました。
この現実から目を背けるために、「入院すればなんとかなる」そう思い込んでいただけだったのかもしれません。

主人には電話がつながらず、LINEで記録用紙の写真を撮って送り、主治医から直接話を聞くかどうかという内容のみ送りました。
主人からの返信は消灯間近に届いて、2日後に主治医との面談をすることになりました。
その日は、夜ごはんもあまり喉を通らず、4人部屋の片隅で声を抑えながら泣いていました。
お腹の中からは、時々「ポコポコッ」と赤ちゃんからの胎動を感じていました。
この子は、まだ精いっぱい生きている
私が泣いてばかりでどうするんだ、母親なんだぞ
そう自分に言い聞かせても涙は止まりませんでした。

なかなか寝つけない中「母体のストレスが、赤ちゃんを苦しくさせてしまう」と先生が面談で言っていたことを思い出しました。
今は、この子が苦しまないようにするのが私にできる唯一のことだ
そう思って、22週までに出さなければいけない答えについて考えることに蓋をして、無心で音楽を聴きながら眠りにつきました。
翌日も、赤ちゃんが苦しまないようにということだけを考えて、ご飯もしっかり食べてできる限りリラックスをして過ごしました。



・・・・・・・・・
この辺りの内容は、文章を打ちながら当時を思い出して涙が出てきてしまいました。
あの時感じていた胎動、今でも時々思い出すことがあります。
入院していた部屋は4人部屋で、特に他の方との交流はなかったのですがカーテンで仕切っただけだと、他の方の赤ちゃんが順調そうな様子が伝わってきて「なんで私だけ…」という想いが強くなっていました。(今思えば、大学病院に入院している妊婦さんなので、みなさん何かしら大変な事情があったのだろうと思うのですが…)
他の方の様子をシャットダウンするために、イヤホンをつけてスマホで動画を観たりしていました。

今回は、そんな時によく観ていた動画を紹介させてもらいます。
まず、一つ目は、おかあさんといっしょの元体操のおにいさん よしおにいさん(小林よしひささん)のYouTubeチャンネルで、歴代のおにいさん、おねえさんが歌っている動画です。他のサイトでは観られない仕様になっていたので、こちらに載せられないのが残念ですが・・・

もう一つ、私が元気をもらっていた動画を紹介させてもらいます😄

入院していたベッドで何度も見ていた動画の一つです。
ステイホームが続く中で、このような動画をあげられたのだと思うのですが、病院で面会もできずに孤独で心細かった私の心にも響きました。
レ・ミゼラブルの音楽が以前から大好きで、キャストさん一人ひとりの歌声を間近で聴くことができて元気が出ました。

ストレスを抱えないためにも、音楽を聴きながら元気をもらったり、現実逃避をして過ごしていましたが、22週を迎えるまでに結論を出さなければなりません。
次回は、主人と一緒に主治医の先生と面談をした時のこと、夫婦二人で出した答えについて書いていく予定です。

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!

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